奇跡を信じて  NO28 7回裏 ジャガーズの攻撃

「2アウト3塁で、田村が打席に入っています。1打席目はホームランを打ちましたが、
2打席目は敬遠で歩かされています。次は、ピッチャーに勝負してほしいところです。 
7回からは速球の亀田がマウンドへ上がっています。 第1球目を投げました。ボールは、インコースの高めへ、田村は何とか避けました。危うく当たるところでした。そして、ピ亀田、第2球目を投げました。ボールは、田村の頭部へ直撃しています。ヘルメットが割れ、田村が倒れています。ジャガーズのベンチから選手が飛び出して来ました。そして、パイレーツからも選手が飛び出し、球場内は大乱闘となっています」
  
試合は20分間中断となり、ピッチャーの亀田は危険球ということで退場となった。
  
私(田村)は何とか立ち上がった。監督が平田コーチを通じて、私に代走を出すと言ったため、
「私は大丈夫ですから、どんなことがあっても最後まで出させて下さい」
と私は懇願した。
「分かったよ。無理をするなよ!」
と平田コーチが言ってくれた。
  
そして、私が1塁へ走るとスタンドからは大きな拍手が聞こえた。
  
しかしながら、7回裏のジャガーズのチャンスを生かすことができずにチェンジとなってしまった。


                     つづく

×

非ログインユーザーとして返信する