奇跡を信じて  NO33 Rホテルにて

「いろいろなことがあった。でも、俺は大地君のおかげで、ホームランを打つことが
できたんだ」と田村が言うと、
  
「田村にそんなドラマのようなことがあったなんて、俺(白鳥)は予想もできなかったよ。まさにお前は奇跡の人だな」
  
「いや、俺(田村)はそんな男じゃない。ところで、11月中旬から12月上旬で、宴会場を押さえることができる日を教えてもらえないかな? 本来なら球団側で手配をすることになっていたんだが、マスコミに気付かれる可能性もあるので、俺が頼んでホテルを変えてもらうことにしたんだ。そのような理由で、白鳥に先日電話を入れたんだよ」


「どうもありがとう。 ぜひとも協力をさせてもらうよ」
と私は言った。
  
後日、私(白鳥)は田村へ連絡を入れ、12月11日(土)12時に、宴会場を押さえたと伝えた。
  
その3日後に、クイーンズホテルの営業担当の久賀が、ジャガーズの球団事務所へ行き、
打ち合わせをした。
  
ジャガーズ側の要望としては、マスコミには伝えないこと、そして、今回の目的は、田村のホームラン王を祝う会であったが、宴会席名を伏せる条件であった。


集まる人数は、ジャガーズの選手、球団関係者約40名、一部の野球評論家とそして、招待された大地の家族を含めて、約50名であった。


                           つづく

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